物議醸すマエケンの契約 「年棒3.6億円8年」の妥当性は?
確かに異例の契約ではある。
前田健太(27)がドジャースと結んだ8年契約の中身だ。
8年総額127億4400万円の出来高払いが付いたとはいえ、年俸は広島時代の3億円とほとんど変わらない3億6000万円。メジャーでは通常、3年続けて先発で2ケタ勝利をマークすれば10億円を超す年俸を手にするが、前田はどれだけ勝っても8年間、年俸は据え置き。1億2000万円を払ってトレードに出す権利をもっているのは球団側で、前田はその間、FAを取得することもできない。8年後は35歳。残りの現役生活の大半を、年俸3.6億円のままドジャースにしばられるのだ。
編成部門トップのフリードマン取締役は、あまりにも球団に有利な契約と物議を醸す米メディアに反論。「入札金の24億円を双方でシェアするために8年が必要」と話した。つまり前田に年俸3億6000万円を支払って、なおかつ広島への24億円をお互いに負担し合うには8年かかるというのがドジャース側の「見立て」。半分か3分の1かは知らないが、前田は入札金の一部を本人に負担させなければならない程度の選手ということになる。