五輪確定へ名古屋も走る福士加代子は陸連曖昧基準の犠牲者
(1)は、昨年の世界陸上(北京大会)8位以内入賞者で、日本選手最上位者1人。これにより7位の伊藤舞(2時間29分48秒)には即内定が出た。
(2)は、昨年11月のさいたま国際、今年1月の大阪国際、3月の名古屋ウィメンズの3レースにおいて日本人3位以内から、次の1、2の優先順位で選考する。
1、陸連設定記録を満たした者(最大1人)
2、選考3レースの記録、順位、レース展開、タイム差、気象条件等を総合的に勘案し、五輪で活躍が期待されると評価された者
(2)は、評価に曖昧な部分があることは否めないが、陸連は3つの選考競技会が終わってから選考基準にのっとり、最終的には理事会で決定するため、まだ選考レースが残っている以上、福士に「代表当確」は出せないのだ。
ある実業団の関係者はこう言う。
「今の国内女子選手の力では2時間22分台がゾロゾロ出るとは思えない。でも、名古屋を走る木崎良子(30)や前田彩里(24)、田中智美(28)の頭には、福士のタイムがある。それに近い時計、もしくは上回らなければ五輪キップは無理と思っている。ペースメーカーが5キロを16分30~40秒台のペースで30キロまで走り、それについていけば、ペースメーカーがいなくなってからもスピードはガクッと落ちないのではないか。可能性は低いとはいえ、福士と同等かそれ以上のタイムが出るかもしれません」