“因縁”の王貞治氏や恩師まで…清原容疑者逮捕で広がる困惑
巨人監督時代、その85年ドラフトで清原和博容疑者(48)の1位指名を回避した、因縁あるソフトバンクの王貞治球団会長(75)は、「残念」と繰り返した。3日午前、キャンプ地の生目の杜運動公園で取材に応じて、「とにかく残念だ。あれだけのスターだからね。残念なことだよ」と複雑な表情だった。
清原容疑者とは今年1月11日、ヤフオクドームで行われた名球会イベントで顔を合わせたばかり。当日、「長嶋さん、王さんと同じグラウンドに立てただけで足が震えた」と話していた清原の様子については、「別にそういうことは外から見えるものではないから」と困惑を隠せなかった。
現役時代に清原容疑者とともにプレーした西武の田辺徳雄監督も、「一緒にプレーした仲なので、ただただ残念。いろいろ思い出もあるけど、言葉にならない」と沈痛な表情を浮かべた。
「こんなことになって本当に驚いている。残念としか言えない」と声を落としたのは、PL学園時代の恩師である中村順司元監督(69=現名商大監督)。
昨年7月に雑誌の企画で対談した際は、「特に変わった様子はなかった。明るく昔の話をしていた」という。実は14年3月に週刊文春で薬物疑惑が報じられたその日、日刊ゲンダイは中村監督を取材中だった。一報を伝えると、「何かの間違い。清原は誤解されている。番長などと言われて本人もそれを演じている部分があるかもしれないが、本当は繊細で心の優しい性格なんです」とかばっていた。
そんな恩師や多くの球界関係者をも、清原容疑者は裏切ることになった。