<第4回>佐々木監督とJFA女子委員会が“犬猿の仲”では…
男子五輪代表がミラクル勝利を重ね、リオ五輪アジア最終予選を優勝で突破した際、協会関係者が「男子五輪にラッキーが集中。フットサル代表がW杯予選で、女子代表が五輪予選で不運な結果にならなければいいが……」と話していたものだ。予感は的中した。
フットサルは出場権5位以内に入れず、なでしこジャパンは予選途中で敗退決定。予選最終試合の北朝鮮戦(9日)で2勝目を挙げたが、何ともむなしい勝利となった。
初戦のオーストラリア戦の完敗が、なでしこの歯車を狂わせた。
オーストラリア戦キックオフ直後、選手たちは心の中で「話が違う!」と叫んだはずである。
直前合宿で佐々木監督(57)は「フィジカルと高さを武器にクロスを放り込んでくる」と選手に伝え、その対策に多くの時間を費やし、試合では身長187センチのGK山根(25)を先発起用。ハイボールに備えた。
しかし、なでしこはオーストラリアのハイプレス、パス回しに翻弄されて1─3で完敗。試合直後、山根は「あんなにボールを回してくるなんて……」と絶句した。