由伸采配に8人の“助監督” 3連勝の巨人は「首脳陣参加型」
計12年にも及んだ前政権とは対照的である。
■「違うチームのように変わった」
「ここ数年、毎日のように打順をいじった猫の目打線も、原前監督が『今日はこれだ』と決めてコーチ陣が確認するといった塩梅。投手交代だってそう。最後の方はコーチに意見など聞かないで、ほとんどひとりで采配していたと思う。晩年は前監督に意見できる雰囲気は、残念ながらありませんでしたから」(前出の関係者)
高橋監督はこの日の試合後、「選手がノビノビやっている? どうだろうねえ」と笑い飛ばしたものの、ある選手はこう証言している。
「まだ開幕して3試合だけど、ベンチの雰囲気は違うチームのように変わりましたね。昨年よりみんな声を出しているし、監督が若返ったので若い選手が萎縮しないような雰囲気になったんじゃないですか」
監督然としたドッシリ感はなくとも、聞く耳を持つ若い青年監督を、コーチ陣と選手が支える。新人監督の開幕3連勝は81年の藤田監督以来35年ぶりの快挙。8人のコーチがベンチ入りする巨人には高橋監督の他に助監督的なコーチが何人もいる。
「船頭多くして船山に上る」のような状態にもなりかねないが、少なくとも前監督の「独善采配」よりチームの雰囲気は、よっぽどいい。