“九州男児”またも爆発 吉村が突如奮起でソフトBが6連勝
眠れる男が目を覚ました。
ソフトバンクの吉村(32)は開幕から16打数無安打。出番が少なく、必然的に調子も上がらない。17日に3点ビハインドの九回2死一、二塁の場面で代打出場した時も、相手が楽天の守護神・松井裕だけに凡退を予想したファンも多かっただろう。
ところが、今季初安打はまさかの同点3ラン。さらに延長十二回にはサヨナラ2ランを放ち、一躍ヒーローの座を掴んだ。
吉村の心に火をつけたのが、今もなお被害が拡大している熊本地震。
「打てないくらいで悩んではダメ。苦しんで戦っている人がいる」と、己を奮い立たせた。
ここ数日、球界では九州出身選手が活躍している。大分出身の内川が15日のお立ち台で被災者を思って涙を流せば、この日も福岡出身の巨人村田が決勝打。「ここで(走者を)かえさないと、福岡で生まれた意味がない」と言い切った。
吉村も福岡出身で、東福岡高校では村田の後輩。震災被害と被災者にかける思いは、彼らにも負けてはいない。