くせ者打者と執拗な待球…復帰のダルに敵球団が手ぐすね
「(復帰する)実感はない。冷静に落ち着いてやりたい」――。
レンジャーズ・ダルビッシュ有(29)が25日(日本時間26日)、約1年9カ月ぶりの復帰登板となる28日(同29日)のパイレーツ戦を前に心境を明かした。
ブロケイル投手コーチの方針から、復帰後しばらくは「90球限定」となる。球団では登板間隔を通常の中4日ではなく、先発投手を1人増やして中5日で回すことも検討している。患部への負担を極力、軽減する首脳陣の配慮からだ。
球数は少なく、登板間隔が空けば、余裕を持って次の試合のマウンドに上がれるが、そうはさせじとライバル球団は手ぐすね引いて待っている。
チームは現在、首位マリナーズと1.5ゲーム差でア・リーグ西地区2位(25日終了時)と好調だ。そのマリナーズは打線が強力でチーム本塁打(65)、総得点ともリーグ2位。好調なマリナーズはもちろん、下位に低迷する球団も決して侮れない。各球団とも待球を徹底したり、くせ者打者が少なくないのだ。
例えば、地区最下位に沈むアストロズ。球数制限のあるダルにとっては、この球団も難敵になる。今季、相手投手に投げさせた球数(7250)はリーグ2位。昨季の新人王コレア内野手を筆頭に、打席で粘るタイプの選手が揃い、179四球はリーグトップである。