ラグビー日本に新星 SH茂野はNZ仕込みサイド攻撃が武器
新生ラグビー日本代表の初陣を勝利に導いたのがSH茂野海人(25)。
11日(日本時間12日)、カナダ代表とのテストマッチで負傷した田中に代わって後半から代表初出場。1点を追う29分に敵陣での密集からサイドを抜け出すと、相手のディフェンスの隙を突いて、インゴール10メートル手前で絶妙なパス。FB松島の逆転トライを演出した。後半13分にFL細田がラフプレーで退場。数的不利で劣勢に立たされる中、「試合中、パニックになってしまったこともあった」(茂野)というが、的確な状況判断でチームの窮地を救った。
島根・江の川高(現石見智翠館高)から大東文化大に進学。大学では主将を務め、卒業後はトップリーグのNECグリーンロケッツに進んだ。昨年にはチームの海外派遣制度を使ってニュージーランドに留学。身長170センチとSHにしては大型な上、パス回しの素早さを現地の指導者に高く評価され、オークランド選抜に抜擢された。同国代表のオールブラックスの候補選手らが名を連ねるチームで揉まれたこともあり、攻撃面に磨きが掛かった。
今回のカナダ戦で見せた積極果敢なサイド攻撃はニュージーランドで身に付けたものだという。