決勝6号の阪神・原口 3時間睡眠“練習の鬼”だった高校時代
「正直入るか微妙だったが、ファンの声援と風のおかげで入った。いつもと変わらず、自分のスイングをしようと思った」
阪神の原口文仁(24)が20日のオリックス戦で、決勝の6号2ランを放ち、お立ち台で笑顔を見せた。金本監督は「チャンスで若い選手が打てずに点が入らない中で、よく打ってくれた」と評価した。
帝京高から09年ドラフト6位で阪神に入団。3年時には夏の甲子園でベスト8入りし、強肩強打がウリだったが、腰のケガもあり、プロ3年目のオフに育成選手に降格した。粘り強いリハビリと猛練習で今季、再び支配下選手となり、正捕手を奪うべく奮闘する金本チルドレンの一番星。規定打席には到達していないが、打率.344をマーク。球宴の中間発表ではセの捕手部門で1位をキープしている。
そんな原口は高校時代から練習の鬼だった。原口の地元は群馬県に程近い埼玉県大里郡寄居町。そこからプロ野球選手を夢見て、東京の強豪校である帝京高へ進学した。寮がないため、片道2時間の道のりを電車で通った。
野球部の練習に間に合うには、5時台の始発に乗らなければならない。練習後、再び2時間かけて深夜に帰宅すると、それから父や母を相手に連日200球ほど打ち込んだという。