投球後姿勢に難 “打球直撃”阪神・藤浪に高橋善正氏が苦言
チームにとっても痛い降板だった。
昨夜の対ロッテ戦。阪神藤浪は四回無死一塁の場面、148キロの甘い直球を清田に打ち返され、強烈なライナーの打球が右手と右胸を直撃。転々とするボールは、ゴメスが拾って清田にタッチしてアウトに。藤浪は顔をゆがめ、治療のためトレーナーとともにベンチに下がり、そのまま降板。試合中に球場を離れた。阪神は3番手守屋が追加点を許し2-7で負け、4連敗となった。
今季最短での降板となった藤浪のアクシデントは「不運」の一言では片付けられない。確かに清田の打球は速かったものの、投球直後の藤浪は捕球体勢をとっていなかったからだ。
藤浪に限ったことではない。最近の投手は、投球直後の姿勢が悪い。巨人、中日、日本ハムなどで投手コーチを歴任した高橋善正氏が言う。
「今の投手は上半身の力に頼って投げるから、バランスが崩れる。投球直後に体が一塁や三塁方向に傾くし、打者から視線が外れるケースが多い。これでは平凡な投手ゴロさえ捕れないし、バント処理やベースカバーも遅れる。下半身主導のフォームなら、投げた直後も体は安定し、打者に正対できる。なぜ投手コーチは修正しないのか不思議です」