リオ男子柔道81キロ級 永瀬に恩師の金言「五輪は無心で」
「小さい頃から憧れていた五輪で一番輝くメダルを取ります」
昨年の世界選手権(カザフスタン・アスタナ)覇者で男子柔道81キロ級の永瀬貴規(22)が母校筑波大の壮行会に出席。集まった同校職員や地元中学生らを前にリオでの金メダル取りを誓った。
柔道に限ったことではないにしろ、世界選手権を制した選手が五輪でメダルを逃すケースは少なくない。同階級では日本勢で初めて表彰台の真ん中に立った永瀬にもジンクスは付きまとう。
バルセロナ五輪86キロ級銅メダルで同大柔道部の岡田弘隆総監督(49)は「五輪での勝敗を左右するのは心技体のうち『心』です」と教え子に助言を送る。現役時代、世界選手権(87、91年)を2度制しながら、いずれも翌年の五輪では金メダルを逃した経験から、岡田総監督は「周囲から期待されると自分の実力以上のものを出そうと力んでしまう。よく見せようとする邪心が力を発揮できなくするのです。五輪では無心で戦うべきです」と話す。
五輪は自分自身との戦いでもある。