セ最下位中日に6回113球 G菅野1カ月ぶり“試運転”で7勝目
「月に1回しか勝っていないので、すごく久しぶりの感じ。自分自身のことより、チーム状態がいいので波に乗れるようにと思って投げました」
左足親指の負傷から復帰したばかりの巨人の菅野智之(26)が、16日の対中日戦で7月9日以来となる7勝目を挙げてこう言った。
6回を投げて4安打無失点、7奪三振。得点は許さなかったものの、試合後の本人が「(左足の状態は)まだ100%ではない」と言う通り、完全復活とは言い難い内容だった。四回にボール球が多くなるなど、6回を投げるのに113球も費やしたのが何よりの証し。球数は9回を投げ切って完投負けの吉見とまったく同じだった。
それより何より、相手はいま、セのどん尻に低迷する中日。谷繁監督を途中解任した翌日の10日から5連敗中、ここ5試合は3点以上取っていないチームだ。
ファンやマスコミから編成責任者の落合GMも同罪、なぜ監督だけが責任を取らされるのかとバッシングされ、球団内部は大揺れ。引き続き落合GM体制が続けば、この日、FAを取得した大島を含む複数の主力がオフに出ていくのは確実といわれている。
次回登板はおそらく中6日で23日の広島戦。首位チームに投げることを聞かれた菅野は、「どんな試合でもやることは変わらない」と答えた。確かに「やることは変わらない」が、投げることによって生じる結果や評価は対戦相手によって変わってくる。エースとしての真価が問われるのは1週間後だ。