過去のCSデータで一目瞭然 巨人の日本S進出はもう絶望的
巨人ではその昔、「リーグ優勝しても、日本一にならなければ意味はない」と言われた。
古手のOBによれば、「そういう伝統というか気概が最近の選手から薄れているとはいえ、それでも優勝を目標ではなく義務と感じて毎年のシーズンを戦っているのは恐らく巨人だけ。優勝を逃したときの虚無感が他チームに比べて大きいからそういうことになるんだよ」という。「そういうこと」とは、過去のクライマックスシリーズ(CS)のデータだ。
07年にCSが導入されてから、巨人は9年連続で出場し、日本シリーズに駒を進めること4度。“勝率”は.444と決して高くはないが、これがリーグ優勝を逃して出場した場合は.000になる。つまり、2位か3位で臨んだCSでは、いずれも日本シリーズ進出を逃しているのだ。
しかも、3度あるそのケース(10年=3位、11年=3位、15年=2位)はすべて1勝4敗、1勝2敗、1勝4敗と一方的にやられている。
「モチベーションの問題もそうですが、巨人の場合はV逸=ストーブリーグの開幕になりますからね。2位でも監督の去就が騒がれ、翌年の補強が話題の中心になる。今年は、由伸監督が就任1年目だから進退問題とは無縁ですが、それでもコーチ人事がどうの、FA補強がどうの、助っ人がどうのと選手にとっては落ち着かない状況になるわけです。ロッカールームでウワサ話が飛び交い、なかなかCSに集中できる環境ではない、というのはありますよ」(CSを経験した若手OB)