由伸監督のサポート役 V逸確実の巨人に「原GM」待望論
監督退任後、「フラットな状態でやりたい」と巨人や球界から距離を置いていた原前監督が、8月に入って2度も東京ドームに姿を見せている。テレビとラジオ中継の解説の仕事があったとはいえ、それもGM就任論に拍車をかけている。
しかし、巨人内では「原GM? 問題があり過ぎるだろ」という声も少なくない。実際、2年連続のV逸が確実になった巨人の弱体化を招いた原因は、原前監督にありという意見がある。豊富な戦力を擁して優勝を重ねる一方、遅々として育成が進まず、世代交代に失敗。そのツケを今、高橋監督が払わされているという側面があるのは事実だろう。
「GMに適任と言ったって、在任中は育成より補強に主眼を置いた監督だった。例えばFA補強。第2次政権の9年間で7人のFA選手を取った長嶋監督に対し、原監督が12年間で獲得したFA選手は実に12人。なんでも欲しがる、と揶揄された長嶋監督以上に、安易な補強を望み、頼った。清武の乱で解任された清武元球団代表とはそれが原因で衝突し、その後も独断でFA補強に乗り出しては、フロントを慌てさせるということがあった。将来を見据えたチームづくりという本来のGMの役割を果たせるのか疑問だね」(OB)