阪神も対岸の火事じゃない 最下位中日に飛んだ怒号とヤジ
「辞めろ!」
25日に行われた中日の本拠地最終戦後のセレモニー。佐々木球団社長が今年の低迷に対する懺悔に加え、来年への決意表明を新たにすると、3万8000人が押し寄せたスタンドからは容赦ないヤジが飛んだ。
致し方ない。本拠地で5位・阪神相手に2戦連続の完封負け。ナゴヤドームが開業した97年以来となる最下位が決定したからだ。
ヤジの多くは、就任3年間でチームをボロボロにした落合GMに向けられたものだったのかもしれない。まもなく決まる新監督の下、巻き返しを図りたいところだが、若手の育成は思うように進まず、今オフはFA権を取得した平田、大島が他球団に移籍する可能性がある。
かといって大型補強をやるという話も聞こえてこない。同じくファンに挨拶した選手会長の大野が「今ここで来年も応援してくださいと、軽々しく言えない。また応援したいと思っていただけるようなチームづくりをしないといけない」と編成面に言及したほどなのだ。
苦境に陥る中日相手に、ようやく最下位を免れた阪神にとってもこれは他人事ではない。今季、金本監督が就任し、若手育成へとかじを切った途端に最下位争い。何年か前には優勝争いをしていたのに、若手育成が滞っての低迷は、両軍似たり寄ったりだからだ。