ソフトB1位田中正義 156キロの“剛腕”生んだ母親の料理
「2チームを見たのですが、ひとつは和気藹々とした雰囲気で、結果よりも楽しくという感じでした。もうひとつは、声を張り上げて練習していて、いかにも厳しそうだったんです」
息子が選んだのは後者。淳さんは「きっと、厳しいぞ。大丈夫か?」と声をかけたが、「大丈夫」と事もなげに返されたとある。
「お父さんも野球好きでしたから、うれしかったんじゃないですか。練習でも人手が足りない時はお父さんによく手伝ってもらっていました。ノックはうまく、打撃投手もこなしていた。草野球では打ってよし、守ってよし、投げてよしの三拍子揃ったオールマイティーな選手だったようです(笑い)」(山田代表)
■母親は明るい性格でカラオケ好き
母の鈴香さんはどのような人物か。本紙が取材に赴くも、「いえいえ、ウチなんていたって普通の家庭ですから、特に何かお話しできるようなことはありませんよ」と、苦笑い。「あまり、人前に出るような取材はお受けしていませんので……」と控えめだ。
田中が中学時代を過ごした川崎中央リトルシニアの澤田健一監督は「もともと、ご両親ともにしゃしゃり出るような人ではありませんからね」と、こう続ける。