中日1位・柳裕也 母が明かした孝行息子との“二人三脚”

公開日: 更新日:

 夏の予選など節目の試合には、宮崎から神奈川へ向かった。

「来れる? 無理してない?」

 柳は常に母を気遣った。

「大丈夫、絶対いくから」

 薫さんは息子の試合をスタンドから見守ることを励みにした。

■府中にまつわる縁

 高校2年の1月、柳はある社会人チームから誘いを受ける。

「働いてお金をもらいながら、プロを目指すよ」

 柳は薫さんにこう告げた。薫さんは進路について自分なりに精いっぱい考えた結果だろうと思った。ただ、進学したい気持ちがあることもわかっていた。大学での出会いは大人になってからも財産になる。そう思ったからこそ「大学へ行きなさい」と伝えた。

 明大進学後も、折を見て神宮へ飛んだ。柳にとって大学最後の試合となった明治神宮大会の準決勝、決勝にも、1泊2日の日程で駆けつけた。


 柳は高校、大学と私学だった。授業料は安くなかったし、家を出る分、仕送りも必要だった。薫さんは時間を見つけて幼稚園の手伝いなどをしながら生計を立てた。経済的な負担は決して小さくなかったが、学費は奨学金を借りて賄った。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭