マスターズとGS初制覇へ 錦織圭が迫られる“2つの決断”
メジャーリーガーのダルビッシュは、15年の開幕直前にトミー・ジョン手術を受けた。自身の肉体について研究を重ね、リハビリ期間にストイックに肉体改造に取り組んだ。ダルが復帰した際、筋肉の鎧をつけた別人のような姿にチームメートは一様に驚いた。ふた回り以上も大きくなったダルの平均球速は以前よりアップした。
あるテニス関係者が言う。
「錦織がこれだけ故障を繰り返しているのはトレーニングや筋力のつけ方などに問題があるのでしょう。体の左側の故障が多い点も気になる。ラオニッチやチリッチのようなビッグサーバーと違い、錦織はサービスエースが少ない。今季のエースは昨年よりさらに減った。コートを走り回るストローク戦のスタイルを変えられない以上、ダルのように肉体改造に取り組まなければ、来季も棄権や欠場は減りませんよ」
■チャン氏の指導に納得しているのか?
体の問題だけではない。マイケル・チャンコーチの指導力も疑問視されている。
89年全仏に勝ったチャンは現役時代(175センチ・72キロ)、錦織(178センチ・75キロ)の体格とほぼ同じだった。驚異的なフットワークのストロークプレーヤーという点も似ており、13年12月に錦織のコーチになると、徹底した体力強化で、錦織を世界の五指に引き上げた。