議論なしで稀勢の里推挙 機能不全“横審”が大相撲を滅ぼす

公開日: 更新日:

 相撲ファンの菅野宏三氏(ビジネス評論家)がこう言う。

「2場所連続優勝は横綱昇進の基準です。それに準ずる成績というのは、いくらでも解釈を変えられる。会社でいえば、社長になるだけの器と能力がない者がトップになっても、自身も社員も苦労するだけ。対外的にも信用を失い最悪なら倒産です。横審も相撲協会の理事も日本人横綱誕生のムードに流されず、万人が納得する成績で稀勢の里を昇進させるべきです。ひいてはそれが、課題といわれる稀勢の里の心を鍛え、大相撲のよき伝統を守ることになると思う。横綱になれば後戻りはできない。成績が悪ければ引退です。促成栽培のように横綱をつくり、早期に土俵を去ることになれば、大相撲の看板を1人殺すことになる。大きな損失であり、今の相撲人気に水を差す。自分たちで大相撲の首を絞めることと同じです」

 専門家も好角家も「時期尚早」と話している。稀勢の里に今後、本当に横綱を張り続けるだけの実力があるなら、2場所連続優勝でそれを証明して昇進させればよい。来場所以降、稀勢の里本人も協会も、こんなはずじゃなかったと、横綱昇進を後悔しても遅い。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動