ケルン大迫勇也が語った「代表エースFW」へのシナリオ
それでも、今回のトップ下起用は、昨季までの便利屋稼業とは違う。本人も「あくまで緊急避難的なもの。(シュテーガー)監督の信頼を感じている」と語気を強める。
「やっぱりFWに入った時は、中盤に入る時よりも、自分の良さを発揮できる。低い位置からゴール前に入っていくのは難しい。そこは改めて感じました。ですが、トップ下の位置でボールを失わないことには手ごたえを感じた。それをやりながら前でもっと輝けるようにしたい。後半戦はまたFWでできると思うと楽しみしかないですしね」と大迫はストライカーとしての感性を研ぎ澄まそうと躍起になっている。
28日に18節が終わって大迫の得点は4。ラストパスの多くが、14ゴールでブンデス得点ランク2位の僚友FWモデストに集まるのは仕方ないが、大迫にもビッグチャンスはある。それを高い確率で決めていけば、2年連続2ケタゴールを奪ったマインツ時代の岡崎に近づくことはできるはずだ。
「トップ下にいる時でもゴールチャンスが来ることはある。それをしっかり仕留めることを考えないといけない。(16年)12月のブレーメン戦の後半20分にフリーになるチャンスがあって、狙い澄ましてゴール左に打ちましたけど、ちょっとずれましたから。練習から突き詰めてやっていきたい」と本人も決定力アップを改めて誓っていた。
日本代表での通算得点は5。49点の岡崎、36点のミランMF本田圭佑や27点のドルトムントMF香川真司には遠く及ばない。彼らに追い付き、追い越すために大迫の挑戦は、これからが本番だ。