「下向くな」悩めるヤクルト山田哲人に三木HCが緊急面談
連日、山田のティー打撃に付き添う杉村チーフ打撃コーチは、「WBCで海外投手の独特の速いモーションでフォームを崩された。影響はゼロとはいえないでしょう。いつも励ましながらやっているよ」と、WBCの「後遺症」とみている。
この日の試合前には三木ヘッドコーチが山田に対し、約30分間の「カウンセリング」を行った。三木ヘッドは、「タイミングを見て雑談のような話はしてきたけど、テーブルで顔を突き合わせて話すのは今年初めてだった」と、こう続ける。
「去年、一昨年もそういう機会は年に1~2回あったけど、野球に対する姿勢について、これからどういう気持ちで取り組んでいくかという話をした。山田には、『みんなから注目されているこういうときこそ、当たり前のことでもやれることをしっかりやろう』と言った。練習では感触が良くても、試合では結果が出ないからどうしても表情が暗くなりがちだった。『(結果が)ダメでも、下を向いてベンチに帰ってくるな』ということも話しました。山田の立場でなければ分からないしんどさがある。これまでガムシャラにやって結果を出してきた。(打って当たり前という)周りの期待もあって精神的に難しくなっている部分もあると思います」
面談中、三木ヘッドは「野球以外に悩みがあるのか」と聞くと、山田は「ありません」と答えたという。完全復調にはもう少し時間がかかるかもしれない。