分析に限界…交流戦勝率最低DeNAにスコアラー6人のハンデ
2015年まで4年間、DeNAを率いた中畑前監督は、「『交流戦』と聞くだけで、ため息が出た」と言っていた。監督最終年の15年は、セの首位で交流戦に突入しながら、3勝14敗1分けで大差の最下位に沈没。12連敗を記録するなど、ズタボロにされてシーズンでもビリに終わったが、DeNAが交流戦に弱いのはこの年に限った話ではない。
05年から昨年までの12年間で、勝ち越したのはわずかに3度。最下位が5度もあり、交流戦の勝率.382は12球団ワーストである。指揮官がラミレス監督に代わった昨年も7勝11敗で9位と苦戦した。こうなると、監督や選手の力量だけが原因ではないだろう。
■中日は9人、巨人は8人
「交流戦はデータの重要性が増す。対戦経験の少ないパ各球団の情報を集め、分析し、活用することで相手を攻略する糸口を広げるわけですが、DeNAはここに人員を割いていない。スコアラーの数は6人。例えば中日は9人、巨人は8人、阪神は7人います。これではデータ収集、分析にも限界がある。他球団に比べて負担が大きいのです。DeNAが交流戦で結果を出せないのは、ここにも大きな原因があるでしょう」(球界関係者)
ここ5年間の交流戦で3割をマークしたDeNAの打者は昨年の宮崎、筒香、一昨年のロペス、荒波、14年の山崎、13年のブランコ、12年のラミレスと7人しかいない。 今年の交流戦の開幕カードは、昨年3連敗を食らった日本ハム。ファンにとっては、憂鬱な時期がまたやってきた。