最善策なぜ打たぬ 10連敗の巨人“チグハグ采配”にOB苦言
「私に言わせれば、あれもベンチのミス。長野はもともとバントがうまくない。難しい一、二塁のバントはより成功率が低くなる。送らせて勝負をかけるというのなら、長野よりバント成功の確率が高い打者を代打に送るべき。勝つための最善策というのはそういうことです。高橋監督には一事が万事、勝負に対する厳しさが希薄に映る」(中村氏)
■球団ワースト記録に「マジック1」
高橋監督は指導者経験がほとんどないまま監督になった。経験が浅く、しかも、選手時代から「優柔不断で決断力に欠ける性格」と言われた。それは、原前監督も自著「選手たちを動かした勇気の手紙」(幻冬舎)で《高橋由が無責任な男だとは思っていない。しかし、優柔不断なところもあり、どこかで逃げ道を作るようなところがある。言い方を変えれば、責任感が強すぎるから、自分で判断しないのかもしれない》《野球人として重要な『走攻守』のすべての資質を兼ね備えている。(中略)あとはどんな時にも逃げずに自分で判断し、堂々と戦える男になってほしい》と書いている。
「経験の浅い指揮官を支えるコーチ陣にも問題ありということでしょう。巨人のチーム打率はリーグ最下位の.235。選手任せではなかなか得点につながらないわけだから、狙い球を徹底させ、走者が出ればベンチがゲームを動かして、チーム単位で相手を攻略しなくてはいけない。にもかかわらず、この日のオリックス戦でも、選手がなにを狙って打っているのかまるで分からない。淡々と凡打を重ねているだけです」(前出の高橋氏)