育成出身の石川が4勝目 “原石”見出すソフトBのスカウト力

公開日: 更新日:

「7回しか投げていないので70点です」

 前回に続く1安打無失点の満足度は? との問いに、こう答えたのがソフトバンク右腕の石川だ。

 くしくも前回登板の日本ハム戦(6月27日)と同じく7回を投げて1安打無失点。六回まで1四球、無安打の好投でファンにはノーヒットノーランの期待を抱かせた。

 石川は13年の育成ドラフト1位。ソフトバンクは近年、多くの育成選手が戦力になっている。

 10年4位の千賀は昨年初の2ケタ勝利(12勝3敗)を記録し、今年のWBCでは「お化けフォーク」を武器に大活躍したのは記憶に新しい。この日スタメンマスクをかぶった同年6位の甲斐も、今季は打率.270、3本塁打、14打点、15犠打。

 12年3位の救援左腕、飯田も2年連続30試合以上に登板。今季も17試合、2ホールド、防御率2.79の数字を残している。

「戦力が豊富なソフトバンクだが、質の高い『原石』を見いだすのもうまい。例えば、蒲郡高(愛知)の千賀は『制球は悪いが、とにかく球が速いから見て欲しい』という地元スポーツ店の経営者から情報をもらって取った。石川も大学時代から肩やヒジに故障が多かったが、やはり球が速く捨てがたいということで、入団後は長期のリハビリを覚悟して取った。スカウトの地道な活動と独自の情報網が生きているのです」(球団OB)

 ソフトバンクと同じくリーグ2位の阪神・金本監督も、大金を使った補強より、生え抜きの育成を重視しているのだが、そもそも取ってくる選手に力がなければ話にならない。ソフトバンクのスカウティングが羨ましいに違いない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動