プロ最速初Vの畑岡奈紗は“日本3割”の未練を断ち切れるか
■米賞金ランクは136位
気持ちは大きく米ツアーに傾いているが、不慣れな長距離移動や開催地域によって違う気象や芝に苦戦を強いられた。
それは数字によく表れている。米18試合に出場して予選通過は6試合だけ。予選落ち11、棄権1でトップ10入りはゼロ。
獲得賞金3万7852ドル(約416万円)はランク136位と、80位までの賞金シードに遠かった。
平均パット数1.77(ランク19位)は通用したが、ドライバー飛距離251.41ヤード(87位)、フェアウエーキープ率60.63%(149位)、パーオン率59.78%(151位)、平均スコア72.87(142位)と、タフな会場設定に思い通りプレーできなかったのがよくわかる。
今後について塩谷育代プロは、「米QTを受けることはいいこと」と、こう続ける。
「米ツアーでいろんなことを学んだ経験が日本に帰ってきて勝利につながり、自信になったはずです。日本に強い選手がたくさんいれば別ですが、米ツアーのほうが選手層は厚い。日本にいたらチヤホヤされるけど、米ツアーなら騒がれずに、ただひたすら自分を磨くことができます。もちろん彼女自身が日本で勝っても、米ツアーで優勝するにはまだまだと実力差を一番わかっている。モチベーションを高めるためにも米QT再挑戦は刺激になるでしょう」
畑岡はプロ転向時に「2年以内に米ツアー優勝、5年以内にメジャー優勝」を掲げており、目標達成には海外でもっと腕を磨く必要がある。それも米QTを突破してからの話だ。