横浜・増田珠は“野球上手” 身体能力だけでは論じられず
横浜高・増田珠外野手(18)は間違いなく超高校級の<実力者>だ。
1年夏、いきなりレギュラー中堅手で登場してきた時の<野球>が、すでに「横浜高の野球」になっていた。
モノが違うと驚いた。遠く(長崎)から入学して来たばかりの少年なのに、プレーが洗練されていた。1年生なのにソツがない。たまにヘマなスイングをしても、次の打席では<ベストスイング>。きっちり埋め合わせた上に、<おつり>までついてきた。レフト場外へも右中間へも130メートル級を飛ばせる長打力は、パワーより<技術>が光る。体重移動とバットコントロールがすばらしい。
目を見張るほどのスピードはなくても、いきなりトップスピードに入れる盗塁のスタートはプロ級だ。
「肩と足が抜群じゃない……」
この選手を<身体能力>で論じるのは間違いだ。プロの実戦でも、結局、肝心なところは、こういう<野球上手>が場を支配する。
長野久義、陽岱鋼……3つ目のポジションがいつまでもはっきりしない巨人など、いきなりレギュラーに据えてチームの活性剤にすればよい。