お茶代わりに牛乳を 広島ドラ6平岡敬人152km速球の源泉
昭広さんは2人の息子に野球をやらせたかったが、兄の祐輝さん(28)はあまり興味を示さなかった。敬人は2、3歳の頃に与えられた子供用のグラブをはめてボールを投げる活発な子だった。育英高で試合に出場していた年上のいとこの影響もあり、野球にのめりこんだ。
■「藪田タイプ」の隠し玉
186センチ、92キロの恵まれた体格を生かした角度のある球が武器。昭広さんは175センチ、ゆかりさんは158センチ、祐輝さんは175センチ、姉の奈菜さん(25)は160センチ。敬人が突出して大きいのは、「食生活のせいかもしれません」と、ゆかりさんがこう続ける。
「敬人はお茶代わりに牛乳を飲んでいて、小学生になったら1日1パック(1リットル)。食べる量も多かった。育英の寮は1食でお米2合(茶碗4杯分)がノルマなんですけど、敬人は小学生の高学年くらいから、それくらいは食べていたと思います」
高校で野球を辞めようと思った。トレーナーになるための専門学校に入学するつもりだった。そんな時、「もう一度ウチで一緒に野球をやろう。おまえなら絶対にプロに行けるから」と熱心に声を掛けたのが、中部学院大の原克隆監督だった。