ロッテのドラ1安田尚憲を開花させた兄の背中と父の金言
生まれたときから「ビッグ」だった。
安田尚憲(内野手・18歳・履正社高)は4300グラムという特大サイズで安田家の次男として誕生した。「スポーツ一家」の大黒柱である父の功さん(56)は陸上界では知られた存在だ。春日丘高校、立命館大学では陸上部に所属し、短距離選手として活躍。大学卒業後は吹田市立第六中学校で社会科教諭として教壇に立ちながら、陸上部の顧問も務めた。中学生を23年間教えた後の07年、大阪薫英女学院高校に赴任。駅伝部の監督に就任すると、自主性を重んじたコーチングで、14、16年の全国高校女子駅伝大会でチームを優勝に導いた。
母の多香子さん(54)も高校時代にやり投げで近畿高校総体優勝、国体出場の経験を持つアスリート。現在は「趣味は子育て」というほど育児に専念し、自宅通いだった尚憲の食事面をサポートしてきた。
姉の裕佳子さん(27)は小学校時代に競泳でジュニアオリンピックに出場した経歴を持つ。兄の亮太さん(30)はPL学園時代、1学年下にいた前田健太(ドジャース)の「女房役」だった。明治大学卒業後は三菱重工名古屋に入社。午前中は総務部に勤務し、午後から練習。捕手で主将を務めている。