仙台育英野球部が世代交代 “3度目の不祥事”で監督辞任
10日、仙台育英高校(宮城)野球部の佐々木順一朗監督(58)が辞任。野球部員9人の飲酒・喫煙発覚によるものだ。仙台育英は春夏通算38度の甲子園出場を誇る強豪校だが、不祥事も常連。佐々木監督が就任した1995年から、判明しているだけでも3度ある。
1度目は2001年。上級生から下級生への暴力行為を隠蔽して佐々木監督は引責辞任。02年6月まで部活動と部員獲得を自粛し、半年後の03年春、監督に復帰した。2度目は東日本大震災の直後だった11年4月。部員7人が被災した店舗に侵入しての「火事場泥棒」。このとき監督は辞任せず、窃盗事件でありながら部員は1週間の謹慎とボランティア活動で許され夏の県予選大会に出場した(準々決勝敗退)。今回が3度目だ。
佐々木監督の後任は須江航氏(34)。仙台育英OBで、同校系列の秀光中学軟式野球部で監督を務めている。指揮を執った12年間で全国中学校軟式大会に7度出場。14年優勝、15年準優勝とこちらも名将だ。仙台育英の硬式に進む選手も多く、今夏の甲子園でベンチ入りした20人中8人が同中学出身。野球以外の指導力が問われるベテラン監督が去り、大幅な世代交代となった。