4億円超8人も ソフトB太っ腹更改の裏に“したたかな計算”
大盤振る舞いである。
先日、ソフトバンクは柳田(29)と年俸5.5億円プラス出来高の3年契約を結んだ。今季は2年ぶりに日本一になったこともあり、年俸4億円超の選手が実に8人も誕生。孫オーナーが「金満うんぬんと言う人もいますが、それは言わせておけばいい」と話していたように、豊富な資金力をバックに、多くの選手がバラ色のオフを過ごしている。
一方、ソフトバンクは選手にご祝儀を弾んでいるだけではない。編成部門はアノ手コノ手でチーム強化に取り組んでいるという。
「ドラフトやFA、外国人選手の補強はもちろんだが、トレードについても、しっかり計算されている」とは、某ホークスOB。
「このオフ、ソフトバンクは通算24勝の左腕の山田(29)をヤクルトへ無償トレードした。戦力外となった左腕の大隣も含め、この2人はシーズン中に複数球団とトレードを模索していた。実際にこの左腕2人と、あるセ球団で伸び悩む『ドラ1』との間でトレード話があったそうです。戦力外になった大隣のような選手で“商売”しようとするのはムシがいいともいえるが、選手層が厚い分、14年にヤクルトにトレードされた右腕の山中のように、自軍では出番がない選手だけでなく、戦力外になった選手でも他球団では戦力になるケースもある。戦力外になった選手の多くはポイ捨てされるのが常ですが、ソフトバンクは人材を有効活用しようとしている。選手としても、クビになって路頭に迷うよりも球団が移籍先を探してくれるわけだから、ありがたいはずです」
強いチームをつくるには、したたかさも必要ということか。