ノルディック渡部暁斗 平昌複合個人金へのライバルは誰だ
「結果はひとつしか求めていない」
ノルディックスキー複合の渡部暁斗(29)は今季の開幕前にこう言った。ソチ五輪(ノーマルヒル)銀。昨季世界選手権(ラージヒル)銀。今回は日本勢初となる個人金を狙う。
本番に向けて調整は順調だ。今季の開幕前はジャンプの優位性を高めるため踏み切りを改善。W杯個人第2戦で今季初優勝し、通算10勝目を挙げた。常に上位にからむ争いをしており、「キング・オブ・スキー」の称号は手の届く所にある。
「強敵はドイツ勢。ルゼック(26)は昨季世界選手権全4種目で金を独占。昨季まで5季連続W杯総合優勝のフレンツェル(29)も金メダル候補です。W杯個人第4戦で第1戦に続く通算2勝目を挙げた24歳のアンデシェン(ノルウェー)の勢いもあなどれない」(スポーツライターの高野祐太氏)
団体のW杯第1戦は5位。メンバーは加藤大平(33)、山元豪(22)、渡部暁斗、弟の渡部善斗(26)だった。
「渡部暁が開幕直前に左脇腹を痛め、アンカーを弟の善斗が務めた。表彰台は逃したが、メダルを狙えるだけの力は示した」(前出の高野氏)