打撃投手で好投 上原の巨人復帰は「松井監督」の呼び水か
■上原復帰はゴジラへのメッセージ?
最近はヤクルト・青木、ソフトバンク・和田、広島・黒田ら、メジャーから古巣へ復帰するケースが多いとはいえ、巨人への出戻りは異例のケースだ。この日の投球をケージ裏から見守った鹿取GMが主導的な役割を果たし、獲得が実現した。層が薄い救援陣のテコ入れといった戦力的な意味はもちろんのこと、大局的にも意味のある「復帰」ともっぱらだ。
さる球界関係者がこう言うのだ。
「上原の新人時代の投手コーチが今の鹿取GMで、その時からの蜜月関係が復帰の決め手になった。巨人時代に、球団が認めていない代理人交渉やメジャー挑戦をめぐって、何度もフロントとぶつかった上原のわだかまりを、鹿取GMが拭い去ってくれたそうです。FA時のわだかまりといえば、『裏切り者と言われても勝負したい』とメジャー挑戦を表明し、巨人を出ていった次期監督候補の松井秀喜にもあるでしょう。上原で大丈夫だと証明し、近い将来、“本丸”松井監督招聘へ向け、『戻ってきてほしい』とアピールする意味合いもあったのではないか」
今年は高橋由伸監督(42)の契約最終年。これまで、どんなことをしてもクビを縦に振らなかったゴジラへ向けた、巨人の新たなメッセージかもしれない。