10得点3連勝も…陽岱鋼の骨折離脱でG由伸構想は崩壊危機
巨人のキーマンがいきなりの離脱である。
3日の中日戦の初回、「1番・中堅」で先発出場した陽岱鋼(31)の左手甲に、相手先発・柳の5球目が直撃。苦悶の表情でベンチに下がり、その後、名古屋市内の病院で診察を受けた結果、左手甲の骨折と診断された。
試合は10―3で大勝。昨季、暴行トラブルを起こした山口俊が、293日ぶりの先発勝利を挙げたものの、もちろん喜んでばかりもいられない。「陽の離脱は痛いですね」と巨人OBで評論家の高橋善正氏がこう言った。
「沢村、上原、マシソン、カミネロのリリーフ陣が盤石で、この日の山口俊のように先発が六回まで投げて試合をつくれば勝てるという安心感が生まれた。課題の打線はここまでは、期待の岡本が打ちまくるなど活発。ただし、ほんの少しのことで歯車がかみ合わなくなるのも打線。陽がいなくなって打順を変更すれば、勢いや流れが変わる可能性もあります」
■ムードメーカーがわずか4試合で…
今季の巨人は「足」を重要視している。昨季の盗塁数56はリーグ連覇の広島の半数。1月のスタッフ会議で高橋由伸監督(43)は「足を使えるチームにしたい」と宣言した。元盗塁王の陽を開幕から1番に起用したのも、2番の吉川尚とともに「足」でチームを引っ張って欲しかったからだ。