29日に初対戦 大谷の“田中攻略”はNYメディアへの意趣返し
大谷翔平(23)がメジャー挑戦する際、ヤンキースの地元・ニューヨークメディアは、これでもかと激しく批判した。
それまで「ヤンキースの救世主」「本命はヤンキース」と持ち上げながら、ヤンキースが面談を行う7球団から外れた途端、手のひらを返して大谷をたたいた。
「なんてチキン(臆病者)なんだ! 日本のスターは大都市を恐れた」と「デイリー・ニューズ」が報じれば、「ニューヨーク・ポスト」は「その衝撃の挙動によってヤンキースは性急な補強プランの変更を余儀なくされる」と書いた。ヤンキースを選ばなかった大谷を、生き馬の目を抜くニューヨークでの勝負を避けた臆病者だとなじった。
大谷はしかし、二刀流を続けられる環境を優先したに過ぎない。仮にヤンキースに入ってオープン戦のような成績(投げて防御率27.00、打って打率.125)なら、レギュラー剥奪はもちろん、開幕前のマイナー落ちまであった。ヤンキースはファンもメディアも性急に結果を求める。長い目で見てくれるエンゼルスを選んだ大谷は賢かったわけで、「チキン」ではない。