先発6戦目で球速160km割れ フル回転の大谷に“ガス欠”懸念
大谷翔平(23)が11奪三振をマークして評価をさらに上げた13日(日本時間14日)の対ツインズ戦。スプリットとスライダーとカーブは冴えたものの、ストレートの最速は159キロ。大谷の最速ストレートが160キロを割ったのは、開幕6試合目で初めてだ。
メジャーの一線級投手は通常、このあたりからエンジンを吹かす。開幕から飛ばしていては、とてもじゃないがシーズン終盤までもたないし、プレーオフを狙うチームにいれば10月まで投げ続ける必要がある。例えばヤンキースの黄金時代を支えていたペティットやクレメンスらは、5月くらいから尻上がりに調子を上げていたものだ。
そこへいくと大谷は2月のキャンプからフルスロットル。投手としてはプロ野球と比べて大きく滑りやすいメジャー公認球、打者としてはメジャー投手の動く速球に対応しながら、なおかつ結果を求め続けた。
メジャー1年目のルーキー。「二刀流」は全米で話題になっていたとはいえ、オープン戦でサッパリだと一部の米メディアは「マイナーに落とすべき」と言い始めた。先発とDH、ベンチ入りメンバーが25人しかいないメジャーにおいて1人で2つのポジションを得るためには、周囲を納得させるだけの数字が必要だった。大谷にはキャンプから全力疾走しなければならない事情があったのだ。