役職退任は否定 日大アメフト内田監督に“院政支配”の懸念

公開日: 更新日:

■コーチ刷新は「考えていない」

 彼らの危惧はずばり、内田監督の院政だ。内田監督は辞任を表明する一方、15人以上いるコーチの刷新については「考えていない」と明言し、全員を残留させる意向。また、自身が人事担当の常務理事や保健体育審議会局長などの要職に就く大学内での役職を退く可能性に関しても、「それは違う問題」と否定した。

 内田監督は理事長の側近で、大学内の人事と運動部の予算の権限を握っている。日大という国内最大級の学校法人で絶大な力を持ち、内部では「独裁者」とも呼ばれている内田監督がその座にとどまれば、今回の騒動で露見した日大アメフト部の専制的な体質は改善しないに等しい。

 ましてや、コーチは全員残留となれば、周囲が疑念を抱くのも仕方がないだろう。問題のプレーがあった試合では、悪質な反則を繰り返して退場処分になった当該選手に対し、監督はもちろんコーチも一切、注意をしなかったという。それどころか、「相手を潰してこい」との監督の指示を、試合前日と直前にコーチがわざわざ当該選手に念を押したとする証言もある。コーチも監督の言いなりとあれば、院政の疑念はいよいよ深まる。

 内田監督が騒動発覚から2週間もダンマリを決め込み、逃げ回っていたことが問題を大きくし、日大のイメージを失墜させた。それでいて、「それは違う問題」と学内の要職には居座り、影響力を残そうとする傲慢さには、誰もが呆れ返っている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  2. 2

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    巨人・田中将大“魔改造”は道険しく…他球団スコアラー「明らかに出力不足」「ローテ入りのイメージなし」

  5. 5

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  1. 6

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  2. 7

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…

  3. 8

    佐々木朗希を徹底解剖する!掛け値なしの評価は? あまり知られていない私生活は?

  4. 9

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  5. 10

    僕に激昂した闘将・星野監督はトレーナー室のドアを蹴破らんばかりの勢いで入ってきて…