錦織全仏8強ならず 24歳ティエムに完敗で世代交代はっきり
新旧交代を印象付けた一戦だった。
テニスの全仏オープン(パリ)は3日、男子シングルス4回戦を行い、世界ランキング21位で第19シードの錦織圭(28)が、同8位で第7シードのドミニク・ティエム(24=オーストリア)にセットカウント1―3で敗れ、2年連続3度目の8強入りを逃した。
錦織は過去2戦2勝と得意とした相手に序盤から苦戦。ティエムの鋭いショットに防戦一方で、得意のラリー戦でもミスが出て波に乗り切れず、2セットを先取された。
第3セットこそ、相手のミスから競り合いをものにしたが、第4セットは3―3で迎えた第7ゲームで痛恨のミス。相手の強烈なリターンを返せずブレークを許すと、ラケットを地面に叩き付けて悔しさを爆発させた。
相手のティエムは今季唯一、世界ランキング1位のラファエル・ナダル(32=スペイン)にクレーコートで土をつけている。ナダルに代わる「赤土の王者」どころか、将来的には頂点に立つ逸材と期待される。
錦織は試合前に「ナダル以外なら、ベストのプレーができれば絶対に勝てる」と話していたが、今大会は成長著しい若手の引き立て役に終わった。