露呈した錬金術 日大・田中理事長の野望は“五輪に相撲を”

公開日: 更新日:

 ちなみにロンドン五輪で国際陸上連盟が得た分配金は4700万ドル(約51億7000万円)。分配金はメディアへの露出度などをもとにランク付けして配分されるが、各競技団体にとって五輪の分配金は莫大な収入源になる。ルールを変更してでも五輪種目に加わりたい競技団体が後を絶たないわけだ。

 もちろん国際相撲連盟の会長を兼務する田中理事長は、相撲を純粋に世界に広めたい一心に違いないが、今回のアメフト騒動をきっかけに図らずも日大の「カネ」にスポットライトが当たった。

 日大の公式グッズや日大生向けの保険、事務用品の販売、学生寮の管理などを事業とする「株式会社日本大学事業部」の存在がいい例だ。この日大事業部は内田前監督が取締役を務め、週刊新潮にアメフト部の「黒幕コーチ」と書かれた井ノ口忠男理事らが実質的な業務を取り仕切っているという。

「田中理事長を頂点にナンバー2と呼ばれた内田前監督が人事、田中理事長の覚えがめでたい井ノ口理事とその周辺が事業を仕切っている。学内で教職員を中心に執行部を一新しろという声が上がっているのは、田中理事長以下、相撲部とアメフト部が学校経営を牛耳る図式に怒り心頭だからです」(日大関係者)

 今回の騒動で伏魔殿の錬金術まで露呈したことで、相撲を五輪の正式種目にしたい田中理事長の野心には裏があるとみられかねないのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八角理事長が明かした3大関のそれぞれの課題とは? 豊昇龍3敗目で今場所の綱とりほぼ絶望的

  2. 2

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係

  3. 3

    元DeNAバウアーやらかし炎上した不謹慎投稿の中身…たびたびの“舌禍”で日米ともにソッポ?

  4. 4

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    フジテレビ顧問弁護士・菊間千乃氏に何が?「羽鳥慎一モーニングショー」急きょ出演取りやめの波紋

  2. 7

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  3. 8

    菊間千乃は元女子アナ勝ち組No.1! フジテレビ退社→弁護士→4社で社外取締役の波瀾万丈

  4. 9

    中居正広「引退」で再注目…フジテレビ発アイドルグループ元メンバーが告発した大物芸能人から《性被害》の投稿の真偽

  5. 10

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も