女子レスリングで“因縁マッチ” 早くも至学館大の意趣返し
女子レスリングのパワハラ騒動が再燃しそうだ。
全日本選抜選手権が14日から東京・駒沢体育館で行われる。リオ五輪金メダリストで昨年12月の全日本選手権覇者・川井梨紗子(23=至学館大OG)が本来の63キロ級から階級を下げて59キロ級で出場する。妹の友香子(20=至学館大3年)は59キロ級から62キロ級に階級を上げてエントリーした。
五輪4連覇の伊調馨(33)、同3連覇の吉田沙保里(35)に代わる「絶対女王」として期待される川井。あえて非五輪階級の59キロ級に替えたのは、20年東京五輪で姉妹揃っての出場を目指す友香子との対戦を避けるためだけではなさそうだ。
川井姉妹は伊調へのパワハラが認定された前日本協会強化本部長で、至学館大の監督でもある栄和人氏の教え子だ。恩師の一連のパワハラ騒動に最も心を痛めていたといわれ、騒動後初の国内選手権で頂点に立ち、意気消沈の栄監督を元気づけたい。
川井が出場する59キロ級には、栄氏によるパワハラが認められた元日本代表男子コーチの田南部力氏(43)の長女・夢叶(18=日体大1年)もエントリーした。シニアの全国大会に初参戦の夢叶は中学入学と同時にJOCエリートアカデミーに入校。ジュニア時代は数々の大会を制し、20年東京五輪代表の有力候補のひとりでもある。