恩師告発の代償 女子レスリング伊調馨は国内に居場所なし

公開日: 更新日:

「現役を続けるにしても、引退するにしても、日本で生きる道はないかもしれない」――。

 レスリング関係者の間では今、こんな話でもちきりだという。

 かつての恩師である日本レスリング協会の栄和人強化本部長(57)によるパワハラを明らかにした五輪4連覇の伊調馨(33)に関してだ。

■全日本では針のむしろに

 伊調は中京女子高(現至学館)時代、同校の監督を務めていた栄氏の自宅に下宿しながら練習を重ねてきた。栄氏の車で学校や大会会場に送り迎えしてもらうなど、公私にわたって世話になり、五輪3連覇の吉田沙保里とともに、一時は親子以上の関係を築いた。

 昨8日に都内で開かれたレスリング協会の定例理事会後、同協会の副会長を務める馳浩元文科相は、「伊調さんの思いをきちんと聞いてあげる必要がある。五輪女王というだけでなく、協会に大変貢献の大きな選手。しっかりバックアップしてあげなければいけない」と話したが、恩師を“告発”した今回の騒動によって、伊調の居場所が完全になくなってしまうとみる関係者は少なくないのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に