悪質タックル口封じ画策 日大の財務を握る“黒幕”の正体
「タックルが故意に行われたものだと言えばバッシングを受けるよ」――。日大アメフト部の選手を呼び出し、口封じを図った黒幕の「日大関係者」とは誰なのか。日大が悪質タックル問題の原因究明に向けて設置した第三者委員会。先週末の中間報告で“ヤメ検”弁護士の勝丸充啓委員長が糾弾したのは、あからさまな隠蔽工作だ。
日大の関係者らが「黒幕はあの人に違いない」と声を揃えるのは、日大理事の井ノ口忠男氏である。本人は口封じの意図を否定しているというが、日大アメフト部OBで、内田正人前監督とは1学年後輩で一緒にプレーした仲。現役時はローバー(守備)でキャプテンを務め、日本代表にも選ばれたこともある。
「1979年の卒業後は大阪でビジネスを展開。2003年には『チェススポーツ』という会社を立ち上げ、代表としてゴルフ用品などを販売し、キタの一等地である堂島に自社ビルも構えています。日大の田中英寿理事長に取り入ったのは、10年くらい前かな。『理事長付相談役』の名刺を持ち歩いていました」(日大の元評議員)
■2000億円の年間予算をすべて差配