“ドン”理事長を土俵際に 日大現場職員クーデターの行方
日大教職員組合がきのう(11日)、都内で会見を開き、日大の“ドン”田中英寿理事長ら幹部の辞任を求める賛同署名を、学部・付属高校の専任教員の44・6%に当たる752人から集めたと発表。その後、大学側に提出した。なりふり構わぬ“ドン”体制に、いよいよ現場職員らの「クーデター」が始まった。
会見した吉原令子副委員長は「報復人事の恐れがあるので、大学の非常勤講師、助教などに関しては(署名を)公開不可とした」と緊張した面持ちで語り、文理学部の初見基支部長は「アメフト部で起きた問題は、日大のどこで起きてもおかしくない問題」と指摘。さらに「田中理事長による一元統治だ」と大学のガバナンスを猛批判した。組合は今後も署名を集める方針だ。
まるで北朝鮮さながらの恐怖政治だが、現場職員らの異例の体制批判は、いかに学内に鬱憤がたまっているかを物語っている。典型的なのが、日大の事務用品の販売、学生寮の管理などを一手に担っている「株式会社日本大学事業部」の運営に対する不満だ。
■恐怖政治への鬱憤は限界