日大アメフト新監督選びは“口封じ理事”が仕切る出来レース
日大アメフト部再建の試金石となる新監督選びが急ピッチだ。大学当局は先月19日、父母会やOBに無断で公募を開始。28日に締め切り、京大元監督で4度の日本一に導いた水野弥一氏(78)をはじめ、外国人7人を含む69人が名乗りを上げた。今後、書類選考や面接は外部有識者数人で構成される選考委員会に委ねられる。
関東学生連盟は「抜本的なチーム改革・組織改革の断行」などの条件付きで、日大の秋のリーグ戦復帰を認めた。チーム再建に関する報告書の提出期限は今月17日。それまでに新監督決定を目指すが、問題は近く発表される選考委メンバーを誰が選考するのかだ。
監督公募や選考委選出について、日大は「保健体育審議会が仕切っている」(企画広報部)と答えたが、裏で主導していると指摘されるのは、井ノ口忠男理事だ。第三者委員会が明かした悪質タックルの実行選手らを呼び出し、口封じを図った「日大関係者」とみられる人物である。
日大アメフト部OBで現役時はキャプテン。同部コーチを務め、1学年先輩の内田正人前監督とは一緒にプレーした仲だ。昨秋の理事抜擢前は「理事長付相談役」の名刺を持ち歩き、田中英寿理事長の懐刀的存在として知られる。