鶴竜休場で3横綱全滅…足音聞こえ始めた大相撲“冬の時代”

公開日: 更新日:

 横綱土俵入りはなく、結びの一番は大関戦だった。本場所だというのに、あまりに寂しい光景ではないか。

 横綱鶴竜(32)が、6日目の13日から右ヒジ関節炎で休場。場所前に休場を発表した稀勢の里(32)、4日目に右足負傷で休場届を出した白鵬(33)に続き、最後のとりでまでも瓦解した。

 3横綱の全員休場は、貴乃花、若乃花、曙がいた1999年3月場所以来、19年ぶり。人数にかかわらず、横綱が不在となるのは12年前、朝青龍がひとり横綱を務めていた2006年5月場所までさかのぼる。

 横綱の姿が本場所から消えることは、それだけ異例の事態。さらに、「横綱空位時代」も近づいている。現在の3横綱は全員、30歳オーバー。白鵬、鶴竜は満身創痍だ。稀勢の里も「すべてを懸ける」と決断した9月場所次第とはいえ、仮に復活しても32歳ではそう長く横綱を務められないだろう。横綱空位時代は、過去2回だけ。1度目は戦前で、2度目は92年に北勝海(現八角理事長)が引退し、翌年曙が昇進するまでの間だ。

 大関陣にしても豪栄道はカド番7回。昇進どころか、現状維持が精いっぱいだ。高安は当初こそ「次の横綱に」と期待されたが、兄弟子・稀勢の里譲りの腰高相撲が直らず、太りすぎも指摘されている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…