二軍大躍進も一軍大苦戦 阪神に「矢野監督待望論」急浮上
「快進撃を支えているのは、矢野監督が掲げた走塁改革です。今年のチームスローガンは『執念』。矢野監督はこれを『積極性』に置き換え、次の塁を狙うという意識づけに成功。選手は準備の重要性を認識しつつある。120盗塁はリーグ断トツで、新人の熊谷、島田ら足がある選手もいる一方、この日は一軍で活躍した北條は決して足は速くないが、出塁したら牽制球をもらう。相手チームは阪神の『足』を過剰に意識している。一軍とは違って攻撃の主導権を握り、効率よく得点しているのです」(在阪のマスコミ関係者)
■人気先行の限界
矢野二軍監督は就任から1年足らずで、選手育成、チーム強化の手腕を発揮していると評価する声が多い。
「矢野は選手の目線に立って指導ができるし、選手の可能性を広げようとしている。今の若い子たちは上から目線だとすぐに反発するからね。そこは、一軍の金本や片岡も参考にした方がいい。阪神を立て直すのは人気先行型の金本じゃなく、視野の広い矢野の方が適しているという声も出始めている」とは、古株の阪神OBだ。
金本監督が「超変革」のスローガンを掲げて就任してから3年目の今年、甲子園での成績は16勝24敗1分けで借金「8」と散々だ。チームはメッセンジャー、糸井、福留というベテランと助っ人頼み。今も若手育成に苦慮し、チームも低迷する現状は、金本監督の限界を意味しているのではないか。