秋田・金足農の中泉監督が語る 球児の体力と練習の今昔
――まるで八甲田山さながら、ですね。
「午後は体育館で。館内を何周も走ったり、直線距離をほふく前進で進む『自衛隊』、腹這いの状態で腕だけ立てて進む『アザラシ』、足首をつかんでピョンピョン跳ねながら前進する『足首』など、いろいろなメニューがありました。体と精神面のいじめです(笑い)。でも、苦しくても基本、みんなで声を出していれば大丈夫なんですよ。夜間練習はありません」
――現在も、そのような練習はしていますか?
「田沢湖合宿は僕が2015年4月に監督になったときにやめました。理由? やはり、あれは(前任者の)嶋崎(久美)監督でないと指揮が執れない。近年は他校も含めて何校かで行っていましたからね。僕がやって中途半端になるようなら、やらない方がいいかな、と」
――現在は合宿自体は行っているのですか。
「1月に学校の合宿所に泊まり込んで、合宿をしています。午後はほとんど田沢湖合宿と似たような内容。朝練は金足神社まで往復8・5キロを走り、午前は近くの小泉潟公園で、坂などを利用して練習しています。ただ、秋田市内は近年、雪があまり積もらないので田沢湖合宿のようにはなりませんね。そもそも、今の子たちに田沢湖合宿のような練習が可能かどうか」