先輩もバッサリ…広島・鈴木誠也の徹底“取捨選択”恐るべし
例えばエンゼルスの大谷翔平(24)は日本ハム時代、首脳陣からのアドバイスに「わかりました。ありがとうございます」と爽やかな笑顔を浮かべてうなずくものの、実際には右から左に聞き流すということが多かった。なんでもかんでも受け入れず、取捨選択してバッサリと切り捨てることが少なくなかった。
その大谷と同学年の広島の4番、鈴木誠也(24)にも同じようなところがある。開幕直後に下半身の張りで離脱、後半戦も自打球の影響で欠場した時期がありながら、打率はリーグ3位の・332。22本塁打、69打点でセの首位を独走するチームを牽引している。
2016年にレギュラーになって以降、ケガを除けば大きなスランプがないのは、大谷と同様の「取捨選択能力」によるところが大きい。
広島が25年ぶりのリーグ優勝を果たした一昨年に2試合連続サヨナラ本塁打を放ち、緒方監督から「神ってる」とたたえられた言葉は流行語大賞にもなった。一躍、全国区となった「若き主砲」の周りには、有象無象が集まるようになった。ああしたほうがいい、こうしたほうがもっと伸びるとそれまで以上にいろいろな助言が耳に入るようになったが、鈴木本人がこう言うのである。