実戦投球にメドも…大谷“二刀流復帰”は医療スタッフが阻む
「メジャーでは、エースや4番が故障に苦しんだり、離脱する選手が続出した場合、トレーナーや担当コーチが解任されるのは珍しいことではありません。実際、エンゼルスでもブッチャー投手コーチ(現ダイヤモンドバックス)が、2015年を最後に球団を追われたのは、不振や故障により周囲を納得させるだけのピッチングをできない投手が多かったからだといわれています。大谷が右肘靱帯断裂を再発すれば、ナギー投手コーチ、トレーナーがクビになるはずです。両者が保身に走れば、仮に大谷が投げられる状態にまで復調したとしても、今季中の登板にゴーサインは出さないと思う」(スポーツライター・友成那智氏)
エンゼルスに故障者が続出しているのは今に始まったことではない。先発に限らず、16年途中には通算324セーブの守護神ストリートが右肘にメスを入れるなど、これまで多くの救援陣が潰れてきた。
「エンゼルスの投手起用のずさんさは、同じロサンゼルスのドジャースと比べても明らかです。ここ数年のドジャースは球数が100球に満たなくても前田を5回で降板させたり、臨機応変に配置転換するなど、投手の負担軽減を優先しています。投手層が薄いとはいえ、ソーシア監督にはドジャースのロバーツ監督のような細かい配慮が欠けている。指揮官、投手コーチ、メディカルスタッフを総取り換えするなどの抜本的な改善を図らない限り、大谷も含めてエンゼルスから故障者は減らないのではないか」(ロス在住の放送関係者)
エンゼルスの諸悪の根源はメディカルスタッフだけにとどまらない。チームの体質が変わらない限り、大谷は来季も故障の不安にさらされることになる。