中日・根尾“14歳の冬”の悔恨と決意 野球一本に至る原体験

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「意外と言ったらアレなんですが、普通なんです。クラス内では友達に冗談を言う、よく笑う生徒でした。その一方で、授業の合間の10分休みでも参考書を開いたり、本を読んでいたりしていた。そこで友達から声をかけられたら、自然と輪の中に交じることができる子でした。3年生のときは前期は生徒会長、後期は学級長を務めていて、そういう立場の責任感もあってか、授業でも率先して挙手をするし、周りにも『みんな挙手して』と言っていましたね」

 橋本教諭の専門は美術。絵の出来以上に驚かされたのが、絵を描く過程だった。

「絵は上手でしたね。器用で、誰よりも早く最初に仕上げていたと思います。先にビジョンを描いて取り組んでいたので、迷いがない。当時はすでにプロ野球選手になりたいという夢が固まっていたので、その大きな目標に向かってどうすべきか、というのを組み立てられていたんだと思います」

 勉強も出来るうえにスポーツ万能で人気もある……そんな昂にも意外な“弱点”があった。

「当時から身長(が低いこと)を気にしていましたね。常に姿勢が良く、授業中は猫背になる子が多い中、彼はいつも背筋をピンと伸ばしていたので、そこまで気にはなりませんでしたが。当校の給食は取り分けるタイプだったので、休みの生徒さんがいれば余ることもあります。牛乳が余ったとき、根尾くんは積極的にジャンケンに参加していました。ただ、あまりジャンケンが強くなかった(笑い)」

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