清原の二の舞か…“Vの使者”丸を待つ巨人移籍1年目の大重圧
広島からFA宣言した丸佳浩(29)を5年総額35億円規模となる史上最大級の条件で口説き落とした巨人には過去、24人のFA選手が在籍した。そのうち、野手は11人。いずれも、同じように三顧の礼をもって迎えられ、「Vの使者」として期待された。しかし、移籍1年目に優勝の美酒を味わったのは、落合、江藤、小笠原、村田、片岡の5人のみ。別表のように、前年より成績を落とした選手が多い。
「清原がいい例です。常勝西武の4番として、5年18億円と当時としては破格の条件を手にして巨人に入った。のちに本人が『キャンプ前の自主トレからの数カ月で10年分の取材を一気に受けた』と振り返っていたが、常に何十、何百という報道陣に追いかけられ、開幕前には精神的に参ってしまっていた。毎日毎日同じような質問を浴びせられ、グラウンドを離れても世間の目にさらされる。西武時代の注目度とは天と地で、『常に誰かに見られている感じ。気が休まらない』とグチっていたものです。それでも、移籍1年目は本塁打と打点こそ前年を上回ったものの、優勝争いから脱落した後に帳尻合わせで積み重ねたような数字。チャンスで凡退するシーンが多く、結局、チームも4位でV逸。打てば神様、三振すれば戦犯というマスコミとファンの反応に、すっかりメンタルを疲弊させた結果です」(巨人OB)